内受容(Interoception)と外受容(Extraception)

昨日はラボから自宅までの道端に多くの人たちが五山の送り火を見るために出ていました。

自宅に向かう坂道も、多くの歩行者、そして裏山への道もたくさんの家族連れが。

自宅前の道から五山の送り火の一つである「大」の字が見えて、夏の終わりを感じました。

ラボも朝からお線香をたいて、ご先祖様が静かに戻っていけますように、、、とお祈りをして。

 

感覚をどうとらえるか

人が生きていくうえで、パフォーマンスを安定するうえで「感覚こそがポイント」と思いここまできました。

ただ動くのではない、そこにある感覚と向き合うこと、感覚に気づくことこそが大切、、、と。

その始まりは、おそらく「あなたはどんな世界を見ているの?」

「あなたは何を感じてそう言う行動を起こしているの?」

という疑問からかもしれません。

 

同じリハビリをしていても、同じ練習をしていても結果が大きく変わる。

同じことを聞いていても、同じことを学んでいても、それを自分のものにできる人と、なかなかうまくいかない人がいる。

その違いはなぜ、どうして起こるのか?

そこには私たちには見えていない感覚の影響があるのではないか、、、と思ったことが20年以上前。

ただ体を動かすのではない、もっと体の可能性を引き出すためには感覚が大事なのでは、、、と。

「動きを通して人間の可能性を最大限にするサポートができるのでは?」

それを突き詰めていくうえでずっと追いかけてきたトピック。

感覚は1つではない

感覚(器)の分類は様々、シンプルにまとめると

1 外受容器(5感といわれるもの、外からの情報を受け取る感覚器)。ここからの感覚は外受容感覚(External senses)

2 内受容器(体内の臓器から得られる感覚)。ここからの感覚は内受容感覚(Internal senses)

3 深部感覚受容器(関節(骨)、腱、靭帯、前庭器官(三半規管)などに由来する平衡感覚も含む)。ここからの感覚は深部感覚(Proprioception)

に分けられます。

Extraception(外受容の世界)

私たちは日常の多くにおいて、外受容を中心に生きている。

外受容とはどういう定義があるかというと、(Fandomより引用)

Extraception is a concept developed by Henry Murray to describe those who prioritse objective fact in the way they view the world.

エキストラセプションとは、心理学者のヘンリーマレイによって発展されたコンセプトで、

「その人の視点で見ている世界の枠の中での客観的事実を優先順位付けして描写したもの」

と書かれています。

その人のいる場所、環境、様々なものによって同じものでも描写が変わってくる。

なぜなら優先順位を付けたものを描写しているから。使う感覚の優先順位が違えば描写も変わる。

 

これは外受容という言葉の元になるのかな、、、と思っていますが、動きの中で話している外受容感覚というと、上に書いたような5感の感覚器が何を受け取っているか、、、ということだと理解すればいいと思います。

「外からの情報をその人の見ている世界の視点で自分が優先順位を決めて受け取っているものの表現」

その優先順位の受け取り方は様々。

そして人によってはその5感の強弱が大きすぎて、ある一定の受け取り方しかできない人もいる。

5感をフルに使う、、、それができにくい脳の状態になっている人もいる。

 

感覚の統合とはInteroceptionが大切

Interoception。聞きなれない言葉ですが、その定義はどうなっているかというと、

Awareness of one’s body is intimately linked to self-identity, the sense of being “me” .

自分の身体への気づきは、「私」という感覚のセルフアイデンティティと密接に連動している。

A key question is how the brain integrates different sensory signals from the body to produce the experience of this body as mine, known as sense of body-ownership.

カギとなる質問は、「体から受け取った異なった感覚情報を脳がどのように統合をして、この体が経験しているものを自分のものである、つまりボディーオーナーシップ(ボディの所有権)としているか」ということ。

Converging evidence suggests that the integration of exteroceptive signals related to the body, such as vision and touch, produces or even alters the sense of body-ownership .

収束的証拠によると視覚、触覚などの身体に関連する外受容感覚情報の統合は、ボディーオーナーシップの感覚を生み出したり、または変化(変形)させる。

However, multisensory integration conveys information about the body as perceived from the outside, and hence, represents only one channel of information available for self-awareness.

しかしながら、マルチ感覚統合(ここでは外受容の感覚器のことを述べていると考えられる)は外部から受け取った体の情報を送り、それゆえに1つのチャンネル(経路)からの情報だけでのセルフアウェアネス(自己認識・認知)を表している。

Interoception, defined here as the sense of the physiological condition of the body, is a ubiquitous information channel used to represent one’s body from within.

インテロセプション(内受容)は、体の生理学的な状態の感覚と定義され、身体の内部を表すために使われるユビキタス情報チャンネルを持つものである。 (ユビキタス情報チャンネル=至る所にある・いたるところの情報経路を持つ)

 

引用先 Lab of Action and Body, Royal Holloway, University of London.

外受容とは異なり、複数のチャンネル(経路・様々な場所に点在する)ということがポイントかもしれません。

もう一つ見てみましょう。

This interoceptive system, associated with autonomic motor control, is distinct from the exteroceptive system (cutaneous mechanoreception and proprioception) that guides somatic motor activity.

内受容システムは、自律神経系のモーターコントロールと関連しており、外受容システム(皮膚の機械受容器と深部感覚)とは明確に性質が異なり、体性運動活性(活動)を導く。

The primary interoceptive representation in the dorsal posterior insula engenders distinct highly resolved feelings from the body that include pain, temperature, itch, sensual touch, muscular and visceral sensations, vasomotor activity, hunger, thirst, and ‘air hunger’.

背後面島皮質にある主要内受容は、身体からの痛み、温度、かゆみ、タッチ、筋・内臓感覚、血管運動、空腹、のどの渇き、エアハンガー(空気渇望)といった高度で確実な感覚の発生を表す。

In humans, a meta-representation of the primary interoceptive activity is engendered in the right anterior insula, which seems to provide the basis for the subjective image of the material self as a feeling (sentient) entity, that is, emotional awareness.

人間において、主要内受容活動のメタ認識・認知は右前部島皮質で発生し、実態感覚としての物質的自己の主観的イメージの基礎、つまりは感情の気づきを提供しているようだ。

Craig AD.  Interoception: the sense of the physiological condition of the body . Current Opinion in Neurobiology 2003 Aug;13(4):500-5より

 

ちょっと難しいですけれども、ここで私が感じのは、なぜ感覚がその人としての動きや可能性を広げるために大切なのかのヒントがここに隠されいているということ。

「人間において、主要内受容活動のメタ認識・認知は、実態感覚としての物質的自己の主観的イメージの基礎」

ここが一つのポイントなのでは?と

 

メタ認知とは高次的認知を意味し、「もう一人の自分が今の自分を見ている」というような働きを言います。つまりそのためにどういう問いかけをするか、もう一人の自分が今までの経験から何をどういうタイミングで問いかけるかが大切になる。

そしてそれこそが私たちが自らの行動をより良い方向に向けていくためには大事であるのではないでしょうか?

 

ただ動くのではなく、内受容を通したメタ認知をフルに使って、学びを深める、自己判断の質を高めていくこと、それこそが大切なのでは、、、と。

 

ちょっと難しくなりましたけど、、、それをどうやって動きの中でよりシンプルに伝えられるか、、まだまだ奮闘中。

上の内容でちょっと理解が違う、意味が違う、、、と思うことがあったら、ぜひ教えてくださーい!

 

このようなことをもう少し実践の中でお伝えできれば、、、と思って続けてきている、A-Yoga for Trainers。11月の仙台開催の枠、あと少しあるようです。8月31日までの入金で割引になりますので、よかったら来てくださいね!(テキストも改訂するので、再受講者もいますし、再受講も受付中です!)

A-Yoga for Trainers in仙台詳細

明日は、博士論文の中間報告会の最終回。

こんなこと書いてないで、そちらに集中しなくては、、、(完全に逃避、、、)

 

 

 

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