アスリートとヨガ

毎日があっという間に過ぎていきますね。

博士課程の修了必要条件として、主要専門ジャーナルへの投稿があるのですが、ようやくその論文がひと段落つきそうです。まだこれからいくつかの山があるとは思いますが、無事に終わることを願って、、、。そしてまだまだ大学に提出する博士論文の執筆がこれからはじまります、、、。

 

近年、「アスリートとヨガ」というエリアが日本でも少しずつ注目を浴び始めています。

アメリカでは私が大学にいた1997年ころにはNBAの選手たちがリカバリーや怪我の予防の一環として取り入れ始めていました。

 

近年では、2016年にシアトルマリナーズのスプリングトレーニングで定期的にヨガを選手に提供したり、NBA、NFLなどではしばらく前から個人的に取り入れている選手は相当数います。最近ではチーム全体でも行うチームも増えてきて、スタンフォード大学のアメリカンフットボール部などはヨガを取り入れていることで知られているチームかもしれません。

 

アスリートになぜヨガ?

という質問はよくされます。

 

一般的な印象としては、

柔軟性が上がる

可動域が上がる

普段と違う動きをするので、身体の負担を軽減できる

呼吸を深くすることで、心の安定が生まれる

呼吸の改善によりバランス力が高まる

ヨガで筋力があがる

 

こんな答えが一般的でしょうか。

 

こういった様々なプラスポイントが語られますが、実際に健康人とヨガの研究データとしてでているものは思ったよりも少ないのが現状。

 

「アスリート and ヨガ」 で文献検索をしても、詳細は別としてpubmedでは16件しか出てきませんでした。

 

ヨガのリサーチのほとんどが、疾病と絡んでいることで、アスリート、パフォーマンスという世界ではまだまだ検証されていない部分は多々あります。とはいえ、現場で実践している人たちはしっかりとその効能を感じられているのが現実だと思いますし、だからこそ少しずつその活用が広がっている。

 

私もヨガの可能性を感じてきた一人で、自分が行うケア、リハビリとトレーニングの中にヨガ的な動作を入れてきました。そしてもう一つ学んできたフェルデンクライスの考え方も大きな影響を受けている。

(写真は近々リリースされる、Trainers for allの動画の一部~宮里藍プロのトレーニング風景)

 

 

私は1997年ころからヨガをアスリートの現場で試しながら変化をさせながらここまできたのですが、その中で私なりに行きついたのが、「アスリートにとって大切なのは、自分の身体の感覚に目を向けてその可能性を常に広げていく、または必要なことだけに焦点を絞れる柔軟な脳である」ということ。

 

運動という出力が起こるには、感覚という入力があり、それがよりよい統合をすることで、最良のパフォーマンス(動き)が現れる。

 

自分の身体と向き合う時間、怪我をしない体の基礎を作るうえで、ヨガという呼吸と全身運動を組み合わせた動作ができることは多々ある。

その中でも大切なのは、ヨガのポーズをとることではなく、その動きに意図をもって関節、感覚、脳との対話をどう織り込んでいくか。

 

またヨガの大切なポイントとしては、「呼吸」があります。

 

呼吸と運動機能に関しては様々な文献がでており、呼吸機能の向上により、

筋出力の向上(握力、膝の伸展動作など)

筋持久力の向上(繰り返し行われるスクワット動作、指のタッピング動作など)

バランスの向上(Static and Dynamicバランス)

胸郭の可動性の向上(バックスクラッチテスト、胸郭周径の増加)

心肺機能の向上(最大酸素摂取量の変化)

自律神経の調整(HRV~Heart rate variability)

と、かなりざっくりな言い回しですが、体の機能へのよい影響があることは示唆されています。

 

こういった項目が大切なのはもちろんなのですが、私にとってヨガが他のトレーニング方法と少し違う役割を持っていると思うのは、「心身の調整回復ツール」となりえるということかもしれません。

 

アスリートにとって、身体を鍛える以上に「回復ができる体」であることはとても重要。

日々の練習、精神的なストレスも伴う試合の連続であれば、自律神経が乱れやすく、回復が思うようにいかないことも出てくる。

 

そういう日々が続けば、身体は不調を訴えることもあるし、その状態での練習や試合がよい結果を生まないだけでなく、怪我につながることもある。

 

アスリートにとって大切なのは、「その選手のピークを逃さないこと」

怪我をしていたらその時に肉体的精神的ピークが来ているのを逃すかもしれない。

怪我をしたことで、そのアスリートの可能性が制限されることもある。

 

 

アスリートにとって大切なこと。

ヨガというひとつの動作教育の在り方を通して、自分と向き合い心と身体を整える時間を持ってもらえたらと思う。

 

でも結局大切なのは何をやるか以上に、どのように行うか。

 

あなたは自分の感覚と向き合い

自分の関節の流れそして動きに丁寧に向き合っていますか?

 

注:藍プロトレーニング風景の写真の転載、無断使用はお控えください。

 

 

 

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