感覚と動きの関係・感覚とあなたの関係

2週間前にいただいたお花がまだ綺麗に咲いてくれています。

夏場はすぐにいたんでいたお花たちも、この季節は快適そうです。

今日は何の日だったんですかね?

3件もの新しい提案が舞い込んできました。

自分が積み上げてきたものを誰かが必要としてくれている、それを感じた朝でした。

そして幼稚園児の女の子のセッション。今日で4回目。

未熟児で生まれ、呼吸器をつけて長いこと生活をしてきた。

そんな彼女の立ち姿はようやく立ち上がり始めた小鹿のようで、様々な制限により適切な動作の過程を通らずに成長し、呼吸器が外れたことで社会に突然飛び出すことになったその脳は、不安を体に表現していた。そんな彼女も立っているときに安定感が増してきた。脳の拒否反応は、関節の動きに出る。それをつくづく感じる今日この頃。

 

関節の動きの低下は脳が送る無意識のサイン。

あなたの脳が不安を感じているサイン。

それを無視して無理やりストレッチや運動をしても意味はない。

脳の不安なサインがどこからでているのか。

どんな感覚に誤差や不明瞭さがあるのかを解決していけば、必ずよくなる。

この小さな頑張り屋さんが小学校に行ったときに、お友達と一緒に歩き、学校生活が送れるようにお手伝いができれば、、、と思い今日のセッションを過ごす。

 

そんな素敵な時間をいただきながら、博士論文とたまに向き合いながら、今は11月末に仙台で開催されるTrainers for allのテキストを改訂しています。初回に作ったテキストで4か所で開催させていただき、2年たった今、内容を大きく入れ替える必要を感じているから。基本的な考えは一緒ですが、深く掘り下げるところと、そう掘り下げなくていいところが少し変わってきている、、、というか。

 

テキストを組みなおしながら、道筋が少し不明瞭になってきたので、ここで頭の中のものを出して整理してみようと思う。

 

感覚の大切さ

感覚からの動きのアプローチ

感覚からの自己認識

こういったことをずっと追いかけてきました。

「運動能力を向上するのに、怪我を予防するのに、運動を教えるのになぜ感覚なの?」とよく聞かれましたが、私の経験的に「自分の感覚に優れている人は、怪我からの復帰も早く、同じケガもしずらく、そしてパフォーマンスも確実に安定しているから」

 

それはいったいなぜ起こるのか?

どういう仕組みによってそういうことが起こりえるのか、、、ずっと考え色々な学びを自分なりに解釈し実践で検証をしてきた。

 

きっと誰かのセミナーに行けば、きっとどこかに学びに行けばもっと簡単に手に入ったかもしれないけど、私は私の疑問を私のやり方で検証し、疑問に疑問を問いかけ続けてまだまだ学びの途中。

 

常々、自分の感覚を信じられなくて、誰を信じて生きていくのか。

そう心の中で思ってきた。

一人一人が違う環境と違う心と体で生まれてきて、同じなものは一つもない。

あなたの感覚が私の感覚と一緒ではなく、あなたの動きは私の動きと一緒ではない。

緊張をコントロールできる人と緊張をコントロールできない人。

セルフコントロールできる人とセルフコントロールが難しい人。

いわれたことをすぐに表現できる人となかなかできない人。

その違いは学習能力とか遺伝とかそういう問題ではなく、自分の感覚をどうやって育ててきたか、自分の感覚とどう向き合ってきたかということにあるのではないか、、、と。

感覚というと味覚、視覚、聴覚、嗅覚、前庭器官といった特殊感覚器から得られる感覚情報に目がいきがち。外から得られた刺激をこれらの感覚器官は様々な受容器を通して受け取り、脳の各エリアにその情報を伝える。その際にそれらの感覚は脳の奥にある脳幹、視床、視床下部、扁桃体、海馬といった脳のエリアを経由して大脳皮質の各エリアに情報が送り届けられる。その中でも視床は嗅覚以外の感覚刺激の中継ポイントと言われており、そこで「私は安全ですか?」という質問に応えるべく脳がその情報を処理し判断している。

つまりこのエリアの脳が安全と判断すれば体は自由になり、安全を阻害する刺激を受け取った時、脳は私たちの身体にブレーキをかけ始める。

やっかいなのは私たちは前頭葉(思考)のエリアを持つ。脳の深い部分では「危険だと思うよ」という情報を持っているにもかかわらず(無意識)、私たちの思考(意識)は「やらなきゃダメでしょ、やれないわけがない、やりたい」という自分の欲望がありアクセルを踏んでしまう。

脳の奥でブレーキを踏みながら、アクセルをふかしている状態、、、。

その結末はどうなるか、、、きっと想像つくのではないでしょうか?

 

そういった無意識を感じ取ること、それこそが感覚に目を向ける大切さなのでは、と。

感覚は、

① 外受容

② 内受容

③ 固有受容 に分けられる。

今まで運動指導の世界では、固有受容器(筋、腱、関節に分布する受容器)が自己運動によって刺激されている感覚の部分が主に焦点としてあった。

運動するわけだから筋、腱、姿勢や力の関係、方向に焦点を当てるのはもちろんのこと。

スクワットでひざをどのくらいの角度に曲げて、股関節をどの方向に動かして、、、といった指導が行われる。

 

近年では、運動の現場でも内受容(intraception)という言葉も聞かれるようになってきました。

Intraceptiveとは、内側で起こっているすべての気づき。

わかりやすいたとえをすると、「だるさ」「体の軽さ、重さ」「緊張」「興奮」といった身体全体の感覚などが含まれる。

またはスクワットをしたとき、股関節を深く曲げて動かしたときに感じていること。温かさ、長さ、ゆるみやむずむずした感じや、、、。

内受容感覚は内臓、自律神経系、各種ホルモンの反応の統合によって成立し、そこには感情を伴う。筋紡錘、腱器官、内臓や筋膜などにその受容体が多く存在する。そして先に書いた脳の深層部にある、島や扁桃体と言った部分が大きく関係してくる。

 

内受容器によって受け取った情報が、島を通り扁桃体との連携によりそこに感情が付け加えられる。

 

ハムストリングを伸ばす、それ自体は単純に皮膚が伸びる、筋膜が伸びるといった構造的な変化であったとしても、その情報が島と扁桃体を通ることで、「この伸びている感じは気持ちいい」という感情が付け加えらえる。そしてこれに似たような感覚は、身体の他の部位で起こっていても過去の記憶から紐づけされて、「あ、これはあの時の気持ちいい感覚と一緒だ、、、」となる。

 

心臓のドキドキ感を「緊張している」と判断するのか、「興奮している」と判断するのか、「苦しい」と判断するのか。それは人それぞれ、そしてその感覚をどう受容するかでその人のそのあとの行動に大きな違いが現れる。

 

これらの内受容の考え方を利用して、精神疾患の治療につかわれているものもある。

たとえばパニック障害。

パニック障害の患者さんに多くみられる一つとして、「心臓がどきどきしている、何か悪いことが起こっているに違いない、、、」という内受容感覚に紐づいたマイナスな感情。

 

つまり心臓のドキドキ=ネガティブ感情という方程式を脳が作ってしまっているのを、変えることでパニック障害が軽減されるというもの。

方法としては、少し早歩きなどをしてもらい、運動をすることで心臓の拍動を早める経験をさせるというもの。心臓のドキドキは始まったけど、そのドキドキは「早歩きをした、運動をした」という行動の結果だから、「心臓のドキドキ≠何か悪いことが起こっている」という方程式が成り立たなくなり、しだいにパニックを起こしにくくなるというもの。

感覚(内受容)をどう受け取るか、その一つのいい例。

 

動作を通して、今のあなたの身体は何を感じ、受け取っていますか?

それこそが脳の深層部を刺激し、そして満足させるために大切なこと。

 

そしてさらに、感覚を揺さぶること、感覚器官を刺激することの大切さは、12対の脳神経の役割と密接な関係がある。

 

この辺りは私もまだ探求中ですけど、中枢神経系の中の末梢神経系に属する12対の脳神経。

知覚、運動、自律神経の様々な要素がそこには存在し、眼や舌、耳や前庭器官にダイレクトにかかわってくる。脳にダイレクトに刺激を送ることができれば、それだけ変化は早く大きくなる。

まだまだこの辺りは情報をもとに自分の中で消化しなくてはいけない部分ですが、そんなことも少し伝えられたら、、、と思い、資料を作っています。

 

写真は今開催されている、A-Yoga認定インストラクターベーシックコースの養成の様子。今回からすべての過程をアシスタントの講師のみんなに任せています。一番長いアシスタントはもう13年も私の元で勉強をしてきている。13年たってようやく全部を任せるようになって(もっと早くに任せられたけどね)、13年たって自分達でできると決断ができて、本当によかった。任せるとなったら私は手放すのが上手なので、初日に10分弱、この2回目は外から写真撮っただけで終わり。

 

私の頭の中で起こっていることの通訳者であるアシスタントのみんなが上手に導いてくれると信じています。

彼女たちが目の前にいる人たちの為に最良のA-Yogaの形を届けてくれればそれでいい、、、と。

そうやって人は成長していく。

自分たちの感覚を信じている彼女たちが、きっとこの出会いを大きな力に変えてくれることでしょう。

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